「教室から『今月の競書、来週までね』と言われたけれど、競書ってそもそも何?」
「毎月毎月、清書を提出することに意味はあるの?」
お子さんが習字教室に通い始めると、突然「競書(きょうしょ)」という言葉が出てきて、戸惑う保護者の方は少なくありません。
結論から言えば、月例競書は子どもの上達を「見える化」し、練習に目的を与えてくれる仕組みです。この記事では、月例競書の仕組みと、それが子どもを伸ばす理由、そして競書が負担になってしまったときの対処法まで、指導現場の実感を交えてお伝えします。
そもそも「月例競書」とは?
月例競書とは、毎月決められた課題を清書して提出し、審査・評価を受ける仕組みのことです。多くの書道団体が採用しており、流れはおおむね次のとおりです。
- 毎月、学年に応じた課題(お手本)が出される
- お稽古でその課題を練習する
- 月末に一番良く書けた清書を提出する
- 審査され、成績(級位・段位への評価)が返ってくる

書楽では、競書の成績と優秀作品を毎月、会員専用ホームページで発表しています。自分の作品が選ばれたかどうか、子どもたちは毎月楽しみにしています。
毎月の課題提出が子どもを伸ばす4つの理由
① 練習に「目的」が生まれる
ただ漠然と字を書くのと、「今月末にこの課題を提出する」と決まっているのとでは、練習の質がまったく違います。締め切りと目標がある練習は、一枚一枚への集中を生みます。これは大人の仕事や勉強と同じです。
② 上達が「見える化」される
習字の上達はゆるやかで、本人も親も気づきにくいもの。競書の評価が毎月返ってくることで、「先月より上がった」「今月は維持できた」と、進歩が目に見える形になります。この小さなフィードバックの積み重ねが、継続の最大の燃料になります。
③ 「選ばれる喜び」も「悔しさ」も成長の糧になる
優秀作品に選ばれれば、大きな自信になります。選ばれなければ悔しい――でもその悔しさこそ、「来月はもっと丁寧に書こう」という意欲の源です。毎月チャンスが巡ってくるので、一度の結果で終わらず、何度でも挑戦し直せるのが月例競書の良いところです。
④ 短期目標と長期目標がつながる
「今月の課題を仕上げる」という短期の目標の先に、「昇級・昇段」という長期の目標があります。書楽では年2回(春・秋)の昇段級試験があり、毎月の競書の積み重ねがその土台になります。コツコツ続けた先に節目の試験がある――この構造が、子どもの「続ける力」を自然に育てます。
競書が「負担」になってしまったら
一方で、競書がプレッシャーになってしまう子もいます。評価を気にしすぎて書くのが怖くなったり、「また選ばれなかった」と落ち込んだり。そんなときは、次のことを思い出してください。
- 競書は「他の子との競争」ではなく「過去の自分との比較」。順位ではなく、以前の作品からの変化に目を向けさせてあげてください。
- 評価が停滞する時期は誰にでもあります。停滞期はむしろ、フォームが固まりつつあるサインであることも多いのです。
- どうしてもつらそうなら、教室の先生に相談を。提出のペースや声かけは、柔軟に調整できます。
家庭でできるサポート3つ
- 結果ではなく過程をほめる――「選ばれたね」より「最後まで丁寧に書けたね」。過程をほめられた子は、結果が出ない月も腐りません。
- 返ってきた成績を一緒に見る――ほんの1〜2分で構いません。「見てくれている」ことが子どもの励みになります。
- 昇級・昇段したら家族でお祝いを――小さな節目を一緒に喜ぶことが、次の目標への何よりのエネルギーになります。
書楽の月例競書の特長
書楽は、複数の書道・習字教室が参加する書道団体です。月例競書について、次の特長があります。
- 月110円(税込)という続けやすい費用設定
- 競書誌(月刊誌)を発行しないことでコストを抑え、その分を低価格に還元
- 成績・優秀作品は会員専用ホームページで毎月発表
- 優秀作品は過去の作品もさかのぼって閲覧できるため、1年前、2年前の自分の作品と見比べることが可能。「こんなに書けるようになったんだ」と、子ども自身が自分の成長をはっきり実感できます
- 毛筆・硬筆の両方に対応、年2回の昇段級試験で段階的な成長を実感できる
「競書はやらせたいけれど、費用や負担が心配」という方にも、無理なく続けていただける仕組みです。
よくある質問
Q. 競書は必ず提出しないといけませんか?
A. 教室の方針にもよりますが、基本的には無理のないペースで大丈夫です。体調や行事で書けない月があっても、翌月からまた再開すれば問題ありません。
Q. 何歳から競書に参加できますか?
A. ひらがなの課題から用意されているため、幼児からでも参加できます。年齢や進度に応じた課題に取り組みます。
Q. 競書の評価はどのように決まりますか?
A. 課題ごとに、字形・筆づかい・全体の整いなどを総合的に審査します。学年と現在の級位・段位を踏まえて評価されるので、初心者が不利になることはありません。
Q. 競書と昇段級試験はどう違うのですか?
A. 競書は毎月の積み重ねの評価、昇段級試験は年2回(春・秋)の節目の試験です。毎月の競書で実力を積み上げ、試験で昇級・昇段に挑戦する、という関係です。
まとめ:月例競書は「続ける力」を育てる仕組み
月例競書は、単なる作品の提出ではなく、目標設定 → 練習 → 提出 → フィードバックという成長のサイクルを毎月回してくれる仕組みです。字の上達はもちろん、締め切りに向けて準備する力、結果を受け止めて次に活かす力――社会に出てからも役立つ力が、この繰り返しの中で育ちます。
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